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第1回  〜美少女なアニメ絵と好き嫌い〜

 やあ、みんな元気かい?
 私は吉岡というフリーな執筆屋。好きなものはアンパンだ。
 執筆屋ったらなんだ? と聞かれそうだが、フリーになって以来、請けた仕事が、雑誌の記事、単行本、広告、マニュアル、ゲームの脚本、アニメの脚本……とバラバラ。これらの業務の共通点は、ただ文章を書くことだけ。んだから、それらをまとめて執筆屋と名乗っているわけです。税務署的には文筆業って括りになるそうですが、ちょっと偉そうなんでアレです。
 でも、あんまり無節操な仕事の請けかたをしていたため、なにをやっても中途半端な気がしてきて、最近は、主にアニメとゲームのシナリオに絞り込んでます。だから、その辺の話を中心に話をしていければと考えてますが。まあ、やってみなくちゃわかりません。
 多分、話題があっちこっちに転ぶかと思います。ま、そこはそれ、面白い話ができたらOKってことで。

 さて、仕事でアニメやらゲームの仕事をやってると、切っても切れぬキーワードがある。それは美少女。アニメでもゲームでも雑誌でも必ず関わってくるのだ。美少女といっても、実際の女の子でなく、いわゆるアニメ絵のほうね。
 このアニメ絵の女の子に、拒絶反応を示す人たちも多いけど、私は好きですよ。つうか、私は物心付いたときから、アニメやマンガを見てるから、あなたが好きになる対象である女の子という代物はこれだよん! っと刷り込まれ続けてますからねえ。私みたいな人は、目がでかかったり、本当にいたらフリーキーな人を好きなことに、何ら抵抗はないのですな。
 いや、日本人なら当然! とすら思ってるくらい。なぜなら、枯山水を例に取るまでもなく、事物の抽象化や記号化は、日本人の最も得意とするところだったからね。浮世絵を見てみ? いくら江戸時代だからって、あんな変な顔の人達が、そのまま存在するわきゃねいです。しかし、当時の人は美人画や役者絵を愛でてるわけだし。

 アニメ絵ってのは、あくまで抽象化や記号化の結果。現実に、こういう顔や姿の人がいる、なんて思う人など、普通いないし、もしいたら、その人はおそらく電波入ってるぞ。一般的に、一番誤解されてるのがこの辺なんだな。
 そのうえ、オタクだ、異常者だ、なんて人からバカにされ、自己弁護をするあまり「アニメキャラは裏切らないから好き」とか思わず不可思議なことを言ってしまうんで、更に誤解されちゃう。好き嫌いは人それぞれなんだから、無理に理由を付けようとしなくてもいいと思うんだけど。
 また、アニメファンをやみくもにバッシングする人がいるけど、『自分が理解できないことを、頭から否定する』という感性は、老人のものであるということを自覚しよう。理解できなきゃ、できないでいい。世の中全てのことを理解する必要などないし、自分に無縁なことならば、ほっといてやれよ。腐ったブドウ汁を犬みたいにクンクンさせて、屁の役にも立たないウンチクを述べる趣味があるが、私はアレを全く理解できない。かといって、そういった人に別に腹を立てたりもしないぞ。なぜ、自分がコレを好きなのか、あるいは嫌いなのか? つうのは、完全に自分だけの問題なわけだから、

「私はコレが好き」「でも俺、ソレ嫌い」
これだけでいいんじゃないのか?

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